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Norwegian Forest Cat


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NFCについて
歴史
外見の特徴
性格の特徴
お手入れ
Xカラーについて

●歴史
ノルウェージャン・フォレスト・キャット(以下NFC)は北欧神話に登場するほど長い歴史を持つと言われています。雷神が地上から猫を連れ去ろうとしたところ、あまりに重くて連れ去ることができなかったという話や、愛と繁栄を司る美貌の女神フレイアが2匹の大きな猫に車を引かせていた、という話に登場する猫がNFCの祖先だと考えられています。

こんなに昔から北欧の人々に親しまれてきたNFCですが、その起源については不明でいくつかの学説があるようです。動物学者によると、野生猫が生息できる北限はスコットランドで、スカンジナビアに土着の野生猫はいなかったそうです。有力とされる説は、バイキングが東洋のビザンティン帝国との間に通商用の航路を持っていた11世紀頃、交易品として猫がトルコからノルウェーに連れてこられたというものです。ノルウェーの猫の毛色は、ヨーロッパでは滅多に見られないけれど、トルコでは多く見られるそうです。

長毛の大型猫は寒さの厳しいスカンジナビアの気候に適していたこともあり、ネズミ退治のために飼う農家が増えました。戸外で飼われた猫たちがさらにスカンジナビアの厳しい自然に対応できるように進化していったと考えられています。11世紀に東洋から連れ込まれた猫が数百年の間に進化・変化して今日のノルウェージャン・フォレスト・キャットの姿になったとは、壮大な歴史を感じますね。

昔はノルウェーの森には数多くのNFCが暮らしていたと考えられていますが、次第にその数が減り、ついには種として消滅してしまう寸前までになったそうです。1970年代にブリーダーや愛好家の間で保存の努力が始められ、新しい猫種として基準が定められました。1979年にアメリカに一対が送られ1984年に公認されて以来、アメリカでも人気が高まっています。ヨーロッパではワイルドなNFCが好まれ、アメリカでは上品でかわいらしいNFCが好まれる傾向にあるようです。数年前までヨーロッパの猫団体とアメリカの猫団体のNFCスタンダードは大きく異なっていたようですが、最近はアメリカのそれがヨーロッパのものに接近しつつあるようです。


●外見の特徴
NFCの一番の特徴は、そのゴージャスな被毛にあります。ライオンのたてがみのような首周りの飾り毛やキツネのようにふさふさの尾は、ワイルドさと優雅さを感じさせます。北欧の厳しい冬を乗り切るにふさわしい、羊毛のようなアンダーコートと先端が脂性で水や雪をはじくガードヘアのダブルコートになっています。冬季には密度も長さもたっぷりしていますが、春〜秋にはアンダーコートがごっそり抜け落ちて短毛種かと思うような外見になる子もいます。

そして多くのブリーダーが重視するノルウェージャンの特徴が横顔です。まっすぐな鼻筋と分厚いあごこそ、ノルウェージャンの特長であり魅力であると多くのブリーダーが口をそろえます。すっと通ったまっすぐな鼻筋は高貴さを感じさせ、がっしりと分厚いあごはたくましさを感じさせます。

その他の特徴を簡単にまとめると、正三角形の頭、大きめの耳、アーモンド型の目、がっしりとした筋肉質のボディということになるでしょうか。大きさはオスで4.5〜7キロ、メスで3.5〜5.5キロくらいです。毛色は実に豊富で、ブラウン、シルバー、ブルー、レッド、クリームなどのタビー、ブラック、ブルー、ホワイトなどのソリッド、これらのバイカラー、スモーク・カラー、シェーデッド・カラーなどがあります。メイン・クーンとよく似ていますが、メイン・クーンの鼻筋は丸くカーブしているのに対し、NFCの鼻筋はまっすぐなのが一番大きな違いでしょう。また、メインクーンほど大きくはなりません。


●性格の特徴

性格はとてもおだやかで優しく、賢い猫です。名前を呼べば返事をしたり走り寄ってきたりする子が多く、「とってこい」「おすわり」程度なら覚えてしまう子もいるようです(当キャッテリー出身猫で「お手」をする子もいるんですよ!)。性格や環境にもよりますが、家族以外の人間や他の動物に対してもフレンドリーな子が多いようです。

しかし、非常に運動神経がよく活発な猫であり、「おとなしいだけの猫」ではありません。もともと木登りが得意な猫ですから、カーテン、網戸、人体、なんでも登ってしまいます。ジャンプ力もすぐれていますし、かけっこも大好き。他の長毛猫を飼っていらっしゃる方が我が家に遊びに来たときに、その活発さに驚かれます。少なくとも2歳くらいまではやんちゃであることは間違いないでしょう。

NFCは多くの猫図鑑などに「おだやかな猫」と紹介されているようで、誤解されている方もいらっしゃるようです。一部の短毛猫のように性格が荒い・きついわけではない、という点では「おだやかな猫」ですし、鳴き声は控えめであまり鳴かない、という点では「静かな猫」です。しかし、朝晩に運動会をしたり、押入の中や戸棚の上などどこでも探検したがる好奇心旺盛ないたずらっ子です。

一緒に暮らしていてとても楽しいですが、静謐を好む方や家を荒らされたくない方にはお勧めできないかもしれません。


●お手入れ

多くの猫図鑑には、「長毛の割に毛玉になりにくく手入れが楽」といった記述が認められます。たしかにその通りですが、個体差があり毛吹きがとてもよい子や毛質がやわらかい子は、腋、股、襟巻きなどに毛玉が出来やすいことがあります。また、お尻周りが汚れやすい子もいるようです。これらの場合は、こまめに櫛を入れてやるしかないでしょう。ショーに出さない場合はお尻周りの毛を少しカットしてもいいと思います。静電気の起きやすい冬場は、ブラッシング剤などを使うこともお勧めです。もし、毛玉ができてしまった場合は、毛の根元を押さえて毛玉の先からコームやスリッカーで根気よくほぐします。それでもダメな場合は思い切ってハサミでカットするしかありません。

また、夏になるとごっそりと毛が抜けて短毛猫のようになる子もいます。春〜初夏にかけての抜け毛は覚悟しておいたほうがよいでしょう。こまめに櫛を入れたり、シャンプーしたりすることで余分な抜け毛を早めに取り除いてやりましょう。そうしないと、部屋が毛だらけになるばかりか、猫が毛繕いの際に飲み込んでしまう毛の量も増えてしまいます。

さらに、ノルウェージャンの毛は脂っぽくなりやすいのがひとつの特徴です。去勢していない雄猫は特にしっぽにコールタールのような脂が浮いてくることがあります(スタッドテール)。シャンプーは脂をしっかり落とせるものを使うとよいでしょう。


参考文献
「世界の猫図鑑」(山と渓谷社)
「猫種大図鑑」(ペットライフ社)

NFCの特徴が掲載されているサイト(写真も見られますよ)


CAT-NET on web 「品種紹介」


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